
フロッピーディスク
フロッピーディスク
コンピュータ関連の様々な分野が飛躍的な変化を遂げている中で、ここ10年近く変わっていないのがフロッピーディスクでしょう。
今の時代に最大容量が1.44MBではほとんど使い物にならないのですが、これに代わる安くて安定したリムーバブル・デバイスがないため延命してしまっている状態です。
何よりもメディア(空きディスク)が安いので、ほとんど使い捨て状態で使える点では便利です。
いまだにコンピュータには標凖で「FDD(フロッピーディスクドライブ)」が装着されており、Windows98でさえ“緊急時の起動ディスク”はフロッピーを使うようになっています。
昔のようにHDDが100〜200MBであったのなら1.44MBのフロッピーでも活躍する余地があったのですが、
現在のように10GB超クラスのHDDが使われている状態では「おまけ」のような感じがしてしまいます。
勿論、フロッピーでHDDをバックアップしようと思ったら、最低でも200〜300枚、時間にして10時間以上は費やしてしまうでしょう。
HDDやCPUが高速化している中で、このフロッピーだけは構造的に高速化できないマイナス面を持っているのです。
従って、「スーパーフロッピー」と呼ばれる120MBの高速FDDやアイオメガのZIPドライブなどが開発されているのですが、
今ひとつ市民権を得てはいないようです。やはり、メディアの安さとFDDの質実剛健さで、フロッピーの方が勝っているのでしょう。
確かに、IDEで接続した場合には非常に安定していて、緊急時に使うにはもってこいのデバイスであることは間違いないと思います。
また、10〜100KB程度のデータの持ち運びや納品には便利ですし、速度の遅さも気になりません。
ただし、1MBクラスの読み書きとなると、かなりストレスを感じてしまいます。
上手い利用法としては、フロッピーの安さと携帯性の良さを生かして、常に2〜3枚持ち歩くことです。
出先や訪問先で「おっ、これは!!」と思うようなデータがあったら、すかさずフロッピーにコピーしてもらえばいいわけです。
また、仕事先で書いた原稿を持って帰ったり、家で書いた文書を持っていくのにはカッコウのメディアです。
リムーバブル・ディスク
コンピュータの世界では、HDDのように固定されているドライブを「フィックスド・ディスク」、
フロッピーに代表される“中身を取り出せる”ドライブを「リムーバブル・ディスク」と呼んでいます。
MOやスマートメディア(コンパクトフラッシュ)・リーダー、ZIPドライブ、スーパーフロッピーなどは「リムーバブル・ディスク」です。
CDやDVD、CDRなどとは一応区別されていて、読み、書き、消し(上書き)が簡単に行えるメディアを指しています。
アメリカではZIPドライブがかなり普及したのですが、日本では圧倒的にMOが普及しています。
MOは、初期の128MBから現在最高の1.3GB(ギガモ)のものまで揃っている上、メディアの単価もかなり安くなってきています。
最新のMOは読み書きのスピードも速く、1MBを越えるファイルを持ち運ぶにはとても便利です。
ですから、小さなファイルの時はフロッピー、大きなファイルはMOという使い分けをするのが、今のところ賢い方法だと思います。
最も普及しているものを使っていると何処に行っても使える可能性がありますから、やはり日本ではMOとフロッピーが便利です。
FDD(フロッピーディスクドライブ)の種類
よく「3モードFDD」とか「2モードFDD」などという言葉を聞きます。3モードとは、720KB、1.44MB、1.2MBの3種類のフォーマットに対応しているということです。
PC/AT互換機では標凖で720KBと1.44MB、NECの旧タイプPC-98xxは1.2MB、マックは720KBと1.44MBに対応したFDDを採用しています。
従って3モードの場合、PC/AT互換機でもNECの旧PC-98xxのフロッピーが読み書きできるわけなのです。
しかし、3モードというのはNECの旧PC-98xxが全盛だった頃の名残りで、最近のPC/AT互換機では3モードFDDが採用されないようになってきました。
更に古い5インチ・フロッピーディスク・ドライブを搭載したNECの旧PC-98xxシリーズも未だに現役で使われているようですが、
1.2MBフォーマットのFD(フロッピーディスク)とともに、他機種や最新のマシンとは絶縁状態になっています。
現在市販されているFDは2HDの1.44MB対応ディスクがほとんどで、PC/AT互換機もNECの旧PC-98xxもマックも、各々フォーマットが違うだけで同じFDが使えます。
2モードFDDのPC/AT互換機と旧PC-98xxでは、他の機種のFDは一切読み書きできません。
他機種のFDを挿入したときには「フォーマットしますか?。」と聞かれてしまいます。
その点、マックはPC/AT互換機のFDには対応していますので、読み書きができます。
マックには、昔は「Apple File Exchange」(読み書き)、今では「PC Exchange」(読みのみ)というユーティリティーが標凖でインストールされているので、
PC/AT互換機のFDを「MS-DOSディスク」として読み込むことができます(昔は書き込むこともできました)。
フロッピーディスクのフォーマット
フォーマットというのは、「何をどの順番で何処にどのような書式で書き込むかを决める」作業ですから、
基本的にはHDDのフォーマットもFDのフォーマットも同じことです。
最近では「フォーマット済み」で売っているので、マック用かPC/AT互換機用かを選べばいいだけのことです。
フォーマット作業は基本的に、「フォーマットするマシン用」の方式になります。
従って、PC/AT互換機(1.44MB)、NECの旧PC-98xx(1.2MB)、マック(1.44MB)という3種類のフォーマットが存在し、
PC/AT互換機とNEC旧PC-98xxのフォーマット・タイプを「MS-DOSフォーマット」と呼ぶこともあります。
マックは普通に「マック・フォーマット」といいます。
シーケンサーやサンプラー、専用ワープロなどのコンピューターではないフロッピーを使用するマシンも、大まかには「MS-DOS」方式のものが多いと思います。
FDドライブ自体が対応しているフォーマット・スタイルになりますから、独自のFDドライブを採用すればコストアップになってしまうからです。
ただし、ファイル名の規則などに違いがあるので、簡単に読み書きができるわけではありません。
マックのFDDはこのように「独自(単独)」の仕様なので、PC/AT互換機のタイプよりも故障の頻度が高いように思われます。
最新のiMacではFDD自体をなくしてしまったのも、肯ける気がします。
ただ、マックのFDDはコンピュータ上からイジェクト命令するタイプなので、本当に独自の仕様だったのは面白い点です。
ドライブ・レター(Drive Letter)
マックの場合には各ドライブが「ドライブ・レター」(CドライブとかAドライブというアルファベットの文字)で管理されていませんので関係ありませんが
(マックはほとんどアイコンで管理され、実際にはFDにもHDDにも専用のIDをつけて管理しています)、
PC/AT互換機ではFDDは“Aドライブ”になっています。本体内蔵のフィックスド・ディスク(HDD)が“Cドライブ”になっていますので、何故か“Bドライブ”がありそうな感じになります。
初期のPC/AT互換機にはFDDを2つ装備したものが数多くありましたから、その時にBドライブが使われていたわけです。
当時はHDDというものが開発されていなかったので、AドライブのFDDにシステムを入れておいてブート・ドライブとして起動し、
BドライブのFDDにデータ用のFDを入れて作業を記録したのです。
その後にHDDというものが追加されてきたために、HDDが必然的に“Cドライブ”になったわけで、未だにそのままの方式で作られているのです。
勿論、FDDを2つ使うことは滅多になくなったので、Bドライブが「空き状態」になってしまったわけなのです。
ZIPドライブなどのリムーバブル・ディスクがIDEで接続されている場合には、Bドライブに設定されていることもあります。
NECの旧PC-98xxでは、FDDであろうがHDDであろうが、ブート(起動)されたドライブをAドライブに割り当てました。
ちょっと考えれば分かるのですが、同じマシンをFDDで起動した(つまり緊急時)場合とHDDで起動した(いつもの状態)場合とでは、
構成しているディスクのドライブ・レターが違ってしまいます。
いつもはHDDが「Aドライブ」ですが、FDDから起動したときにはFDDが「A」、HDDが「B」などになってしまいます。
このようにブートした状態によって同じドライブのレターが変化してしまうために、エラー修復作業やファイルの書き直しが面倒になるだけでなく、
Windows用のソフトメーカーもインストール・プログラムをPC/AT互換機用と旧PC-98xx用の2種類を用意しなくてはいけませんでした。
このように、ハードウェア的な問題以外にも旧PC-98xxには問題点があったために、本家のNECでも製造を断念したのでしょう。
ドライブ・レターはA〜Zまで、自由に割り当てることが可能です。
しかし、レター1つに対して固定されたメモリ(微々たるものですが)が割り当てられますので、無闇にレター数を大きくするのは得策とは言えません。
HDDのパーティションを切り分けてFドライブまで作ったとして、
CDROMが「G」となりますからせいぜい「N」あたりまでで使うようにするといいでしょう。
FDDとIDE接続されたHDDに関しては自動的にドライブ・レターが割り振られてしまいますが、
その他のデバイスはWindows上でドライブ・レター(ドライブ名)を好きなように設定できます。
マイコンピュータを右クリックしてプロパティーから「デバイスマネージャ」を開き、各ドライブのプロパティーを開いて「設定」というタブに移動するとレターを設定する窓が見えます。