
ソフトのインストール
安全なインストール
Windowsでもマックでも、これだけ肥大化したOS環境でインストール作業をするには、かなりの危険が伴います。
例えば、ゲームのような“ダメなら使わなければいいソフト”だったらいいのですが、OSに重大にかかわるものや、システムに影響を及ぼすソフトのインストールは、慎重にやらなくてはいけません。
タイトルにあるような「安全なインストール」は、厳密に言えば考えられないと言っていいでしょう。
比較的に安全であることが確認できるのは、「アンインストール」ができることを唱ったソフト、「Windowsフォルダ」に影響を与えないことを唱ったソフトです。
音楽系のソフトであれば、ほとんどの場合「Windowsフォルダ」には関係せず、インストールしたフォルダの中に全てのファイルが収められるようです。
とにかく、最悪の事態と言えるのは「Windowsが起動しない」状態ですから、Windowsに対する影響がないソフトほど安全と言えるわけです。
私の今までの経験では、インターネット上で自動的にアップデートする「Windows Update」は比較的安全です。
ただし、通信回線上の混雑具合によっては、ダウンロードに支障が出て“リトライ”(ダウンロードしたファイルが壊れてしまったのでダウンロードし直すこと)回数が増えてしまうことがあります。
時には(重要な更新の発表の日など)、エラーだらけでその日のうちにはダウンロードが終了しないケースもあります。
しかし、このアップデート方式では「ダウンロードが完了して、ファイルの整合性が確認できるまで」インストール作業を開始しませんので、かなり安全だと言っていいでしょう。
うれしいことに最近では、このオンラインアップデート方式を採用したソフトが増えてきています。
「Norton System Works」や「ウイルスバスター」、「読んde!!ココ」や「EasyFax」などがオンラインでのアップデートに対応しています。
いくら世間でマイクロソフトだ、Windowsだと言っても、危険に変わりはありません。因みに私は、Windows98から「Windows98 Second Edition」へのアップデートで、えらい目に遭いました。
現在でも、「Windows98 Second Edition」はインストールできていませんし、もう完全に諦めてしまいました。
その他に、「Visual Studio 6.0」などの開発ツールのインストールの場合にも、かなり慎重になった方がいいでしょう。
とりあえず、新製品にはすぐに飛びつかずに、噂や評判をよく聞いてからインストールする習慣をつければ、全く問題なく過ごしていけると思います。
このHPでも私たちが「人柱」になって色々なソフトをテストしますので、安全が確認できないソフトの場合には参考にして下さい。
また、不具合を回避する方法も日夜研究していますので、非常事態になっても諦めずに修復するように頑張りましょう。
ドライブを分ける
前項でも説明したように、「Windowsフォルダ」に影響があるとかなり危険度が増してしまいます。
従って、最悪の場合を考えると、大切なデータや重要なファイルは「Cドライブ」には置いておけません。
Windowsを再インストールしたり、Cドライブをフォーマットするはめになってしまったときに、今まで蓄積してきた大切なデータまで一緒に失ったのでは、たまったものではありません。
従って、「FAT32」でCドライブのみの構成のマシンの場合には、パーティションを操作できるツールで「Dドライブ」や「Eドライブ」を作っておいた方が安全です。
「FAT(16)」というファイルシステムでは、1つのドライブに割り当てられる最大の容量が2GBまででした。
従って、総容量が2GBを越えるHDD(ハードディスクドライブ)を装備したパソコンでは、あらかじめDやEのドライブがあったわけです。
しかし最近の「FAT32」(32ビット・ファイル・アロケーション・テーブル)では、ほとんど無限と思えるような容量まで1つのドライブに確保できます。
従って、最近では「Cドライブのみで10GB」のパソコンとか、「Cドライブのみで14GB」のパソコンが増えてきています。
その場合には、「Partition Magic」や「Partition Commander」などのパーティション操作ツールを使って、Cドライブの容量を小さくし、DやEドライブを新規に作ればいいのです。
そして、例えば“ソフトはDドライブ”、“データはEドライブ”というように使い分けておくのです。
CドライブをWindowsと、Windowsに関連したシステム・ファイルだけにしておくと、Cドライブを再フォーマットしたときにも、Windowsを再インストールしたときにも、データやソフトは元のまま残すことができます。
また、レジストリのバックアップや、Cのドライブ・イメージを、DやEドライブの特定のフォルダにしまっておくこともできますから、かなり安全を確保できることになります。
危険な臭いのするソフトをインストールする前に、Windowsフォルダを丸ごとバックアップしておけば、すぐに元の状態に戻すことができます。
従って、安全の基本は「ドライブの分割」と「バックアップ」ということを、よく理解しておいてください。
Cドライブの空き容量
Windowsがある「Cドライブ」には、テンポラリ・ファイル(一時ファイル)という“作業用のファイル”が作られます。
例えば印刷するとき、Cドライブには100MB近いテンポラリ・ファイルが作られることがあります。
印刷するソフトの種類や印刷するファイルによっては、それ以上のファイルが作られることもあります。
また、圧縮や解凍作業をするときにも結構大きなテンポラリ・ファイルが作られますし、ソフトによっては(MS Wordなど)常にテンポラリを作成するものもあります。
もうひとつ、Cドライブには「仮想メモリ」が作られます。搭載しているメモリが不足した場合、HDDを仮のメモリとして使うことがあるのです。
Windowsのエンハンスト・モードでは、メモリが不足している、いないにかかわらず、必ず「仮想メモリ」が作られます。
最近のようにファイルサイズが大きく、不要なほど多機能なオフィス・ソフトの場合には、この「仮想メモリ」を100MB近く消費してしまう場合もあります。
このようにCドライブは“特別なドライブ”なのですが、Windowsのデフォルト(初期設定)では「CドライブのProgram Files」がソフトのインストール先として設定されています。
ソフトをインストールするときには色々なダイアログボックスが出て来ますから、かならず「インストール先」を変更してDやEドライブを指定するようにしましょう。
従って、Cドライブには少なくとも300MB程度の「空き容量」が必要です。欲を言えば、500MB以上は確保しておきたいところです。
Cドライブに2〜3GBを確保して、Windowsとシステム・ファイルだけ(インストール先が决められているケースもあるので)を入れておくといいでしょう。
その他の(インストール先を指定できる)ソフトは、かならずDドライブなどにインストールするようにしてください。
HDDの整理整頓
ソフトをインストールする時に、デフォルト(初期状態)では「C:\Program Files」というフォルダの中にソフト名のフォルダを作るようになっています。
しかし、このままではどんなソフトも皆Cドライブにインストールされてしまい、最悪の事態の時に被害が大きくなってしまいます。
ソフトを入れるドライブをDドライブに决めたとするならば、用途ごとにフォルダを作ってインストールするといいでしょう。
例えば、音楽関係のソフトは必ず「D:\Music」以下のフォルダにインストールするようにすれば、ファイルを探さなくてはいけなくなったときにも便利です。
同様に、画像関係のソフトは「D:\Graphic」、ゲームは「D:\Games」というようにインストールしていけば、かなり整理された状態になります。
これはデータをしまう場合のEドライブでも同じで、自分で作った画像は「E:\Graphic」、MIDIデータは「E:\Music」などに整理してしまえばいいと思います。
また、ソフトの場合にはメーカーごとにフォルダを作るという手もあります。
「D:\Microsoft」とか「D:\Lotus」などとしておけば、どのフォルダに何が入っているのかすぐに分かります。
基本的に、各ドライブのルート(「C:\」とか「D:\」)には、絶対にファイルを入れないようにして下さい。
各ドライブのルートには登録できるファイル数の制限がありますから、細かいファイルが山のように入っていると問題が起こる原因になります。
必ずルート以下にフォルダを作り、そのフォルダの中に整理してしまうようにして下さい。
しかし、だからといって元々Cドライブのルートにあるファイルを移動したりしてはいけません。
Cドライブは「ブート・ドライブ」、つまり“起動ドライブ”ですから、Cドライブのルートには絶対になくてはいけないファイルが幾つもあるのです。
また、システムファイル属性や隠しファイル属性になっているファイルは、移動したり削除してはいけません。
Cドライブの場合には「置く場所が決まっているファイル」がたくさんありますから、気をつけてなくてはいけません。
ソフトの場合にも、インストール後に移動すると使えなくなってしまうファイルが結構たくさんありますから、
インストール後に手を加えなくていいようにインストールの時点で的確なパス(何ドライブの何フォルダか?)指定をしておく必要があります。
デフラグの重要性
Windowsでは、定期的に「デフラグ」を行うとWindowsやソフトの起動が速くなります。
よく使うファイルを瞬時に読み込める位置にまとめ、あまり使わないファイルをまとめてHDDの隅に置くようになるからです。
毎日デフラグするのが効果的なのですが、困ったことにWindows標凖のデフラグは非常に時間がかかります。
時には1〜2時間では済まないこともあるので、出かける前や寝る前にはできないという矛盾があります。
このWindows標凖のデフラグは「シマンテック」という会社が作ったソフトで、マイクロソフトにOEM(Original Equipment Manufacturer:相手先ブランドによる製造)として提供されているものです。
従って、こんな時には本家のシマンテック社が発売している「Norton System Works」が便利です。
「Speed Disk 32」というデフラグと同じソフトが含まれていて、こちらだとすぐに終わります。
整理の仕方もうまく、Windowsのデフラグよりも起動が速くなる感じがします。
勿論、場合によってはかなりの時間を要するときもありますので、そればかりは覚悟しておいてください。
デフラグとは、HDD内の不連続領域に分散格納されたファイルを連続化し、磁気ヘッドの酷使を和らげる目的で行われる作業のことです。
つまり、時間がかかるにせよ、デフラグを定期的に実行しておかないとHDDが壊れる危険性があるわけです。
HDDは、磁気ヘッドの過酷な移動による破損が致命的な故障ですから、気をつけなくてはいけません。
スキャンディスクが必要なとき
急な停電などでパソコンが異常終了してしまったとき、その瞬間にたまたまHDDにアクセスしていると異常が起きます。
ヘッドが壊れてしまった場合にはもうどうしようもないのですが(HDD交換しかありません)、物理的にクラスタが壊れることがあります。
クラスタの修復は「スキャンディスク」によって、ほとんどの場合修復可能です。
また、ソフトが異常な動作をしたときや、スタートメニューなどできちんと「Windowsの終了」を実行せずにスイッチや電源を切ってしまったときにも、
異常なデータがHDDに書き込まれることがあります。
そんな場合にも「スキャンディスク」で修復できます。
また、正常終了しなかった場合には、起動時に自動でDOS用の「スキャンディスク」が起動するようになっています。
「スキャンディスク」が必要なほとんどのケースで、「スキャンディスクをして下さい」というようなメッセージが出ますから、
自らすすんで「スキャンディスク」をする必要はありません。
クラスタスキャンなどは物凄く時間がかかりますから、必要なときにだけ使うようにすればいいでしょう。
トラブルに対処するコツ
まず大切なことは「自分が何をしたか?。」を覚えていることです。
そして、表示されたメッセージや警告を、きちんと覚えるか書き留めるかしておくことです。
トラブルに対処するためには、たとえ専門家やサポートの人であっても、原因を究明することが重要になってきます。
今まで何ごともなく正常に動作していたマシンが、いつ何をしたときにおかしくなったのか?、っということさえ解れば、かなり解決の糸口がつかめるものなのです。
また、自力で解決するときにも「これをやってはいけない」という勉強になりますし、元の状態を知っていれば簡単に直すことができます。
更に、面倒臭がらずに「英語」や「知らない言葉」のメッセージを覚えるようにしましょう。
単にある1つのファイルが不足しているだけなのに、メッセージを理解しようとする気がないために修復できない、っということも多々あります。
コンピュータやソフトを購入したときに、必要なファイルは全てCDROMとして手元に持っているはずですから、足りないファイルは追加インストールすればいいのです。
そして、ビックリしないで冷静に事態を見極めることです。自動車の運転で最初に習う「まずはブレーキ」と同じです。
わけが分からなくなったときに、無闇に色々なところをクリックしてしまったり、慌てて関係ないところまでいじったり消したり、そんなことが一番いけないことなのです。
まずは落ち着いて、じっくりと現状を観察しましょう。
そして、何がいけなかったのか?、自分のせいなのかソフトがいけないのか?、元々無理があったのか?、色々と考えることが大切です。
あとで「覚えていない」行為をしてしまうのが、一番危険なことです。
サポートに電話をするときにも大切なことですから、絶対に心しておいてください。
メモを作っておきましょう
Windowsの「プロダクトID」やパソコン通信(インターネット)の「パスワード」、シェアウェアのパスワードなどは、C以外のドライブに特別なフォルダを作ってメモを残しておくようにしましょう。
例えば、Eドライブに「Important」というフォルダを作り、「Memo.txt」というテキスト・ファイルの中に重要なものを書き込んでおくといいでしょう。
各々を「Product.txt」「Password.txt」のように分けておいてもいいと思います。
ソフトをインストールするときに入力を要求される「プロダクトID」や「シリアルナンバー」、「CDキー」なども、きちんとメモしておくと安全です。
また、万が一のことを考えて、プロバイダのアクセスポイントやIDも書き留めておくといいと思います。
必要ないと思っていても、かならず「あーーっ、よかった」と思うときが来るはずですから。
また、重要なファイルは必ず複製(コピー)をとっておく習慣をつけておきましょう。間違って削除してしまったり、何かのエラーでファイルが無くなってしまうこともあります。
更に、削除してしまったときにも元に戻せるように、「Norton System Works」のようなユーティリティーをインストールしておく作戦もあります。
ソフトによって自動で「上書き」されたファイルも修復できますから、かなり安心できると思います。
HDDの掃除
たくさんのソフトをインストールしたり、Windowsをアップデートしたりすると、HDDのなかにたくさんのゴミができます。
通常、「---」とか「bak」、「new」、「dos」、「000」などという拡張子になりますが、これらを何も考えずに削除してしまうのは危険です。
どうしても捨ててしまいたい場合には、一度Eドライブに「Dust」などというフォルダを作って、そこに1〜2週間置いておきましょう。
1〜2週間経っても問題がないようなら完全に不要ファイルですし、最悪の事態での復旧作業にも使われないと思いますから、その時点で削除するようにしましょう。
Windowsの場合には本当に色々なファイル名がつきますので、一般的な知識だけで安易な判断をしない方がいいと思います。
Windows98に標凖の「ディスククリーンアップ」は安全に使えるユーティリティーですが、市販ソフトを使う場合には少々注意が必要です。
各ソフトメーカーもかなり慎重に安全性を確保していますが、ユーザーが設定を間違えれば全く効果がありません。
そんな時にも“ドライブごとに用途が決まっている”ことが役に立ちます。
データを入れてあるEドライブは大胆に掃除して、ソフトを入れたDドライブは少し慎重に、WindowsのCドライブはほとんどいじらないように、っと区別できるからです。
文中に出てきたソフト